シッカリートには、撥水遮水層をつくる「吸水防止用」とコンクリートの隙間に浸透し密度を高める「改質用」があり、
それらを重ねて施工するシッカリート併用工法でコンクリートを保護します。
表面含侵工法けい酸塩系であるシッカリート改質用を施工後に、
表面含侵工法シラン系である シッカリート吸水防止用を重ねて施工する工法です。
コンクリート内部をシッカリート改質用で緻密化し、コンクリート表層部をシッカリート吸水防止用で撥水化して、
コンクリート内部へ雨水・劣化要因などの侵入を防ぎ保護します。
重ね合わし施工により、けい酸塩系の長所とシラン系の長所を同一コンクリートに得ることができます。
塩害防止・吸水防止(防水性の向上)・中性化抑止の向上が期待できます。
一般社団法人 日本建築総合試験所
表面含侵材試験方法 JSCE-K571-2005
外観 | 含侵深さ mm |
透水 ml |
吸水 % |
透湿度 g |
中性化 mm |
塩化物イオン 浸透深さ mm |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
未塗布試験体 | - | - | 9.82 | 1.7 | 0.30 | 6.4 | 11.9 |
塗布試験体 | 僅かに変色 | 1.3 | 0.63 | 0.9 | 0.33 | 5.2 | 0.8 |
向上率 % | - | - | 94 | 53 | 10 | 19 | 93 |
試験機関 日本建築総合試験所
水よりも深くコンクリートに浸透するシッカリート改質用は、コンクリートの微細な隙間に浸透後、水に溶けないけい酸カルシウムを生成します。
けい酸カルシウムが空隙内に充填することで、塩化物イオンの移動を抑止し、飛来塩分の浸透を抑止します。
また、排出ガスによる中性化や酸性雨によるカルシウム分の溶出を抑制する効果があり
コンクリートの耐久性や防水機能を高めると同時に、鉄筋の防錆効果が期待できる亜硝酸リチウムを配合しています。
生コンに混入した水のうち50%以上は水和反応の為に消費されず外界に蒸発します。
コンクリート内の水が水和熱等で外界に蒸発する際にできる微細な出水路が後に外界からの入水路となり劣化の原因となる場合があります。
また、打設時の練り混ぜ中に発生するエントラップエアー(気泡)間をこの微細な水路が結んでしまい内部で水分の移動が出来るようになってしまうとコンクリートの劣化に拍車が掛ります。
シッカリート改質用を塗布し微細な空隙をけい酸カルシウムで充填することにより、内部の水分移動を抑制しながら雨水など外部の水分も深く浸透させないようにすることができます。
一般社団法人 日本建築総合試験所
表面含侵材試験方法 JSCE-K571-2005
外観 | 含侵深さ mm |
透水 ml |
吸水 % |
透湿度 g |
中性化 mm |
塩化物イオン 浸透深さ mm |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
未塗布試験体 | - | - | 9.82 | 1.7 | 0.30 | 7.2 | 11.7 |
塗布試験体 | 変化なし | - | 8.30 | 0.8 | 0.35 | 6.1 | 10.8 |
向上率 % | - | - | 15 | 53 | 7 | 15 | 8 |
主成分 | けい酸カリウム |
---|---|
荷姿 | 18ℓ缶 |
容量 | 16ℓ / 17.84kg |
外観 | 無色透明 |
状態 | 水性 |
コンクリートの多くの劣化要因である「水の浸透」を防止します。
水に塩化物・酸化物が含んでいると複合的に作用し劣化は加速してしまいます。
シッカリート吸水防止用を塗布する事により、コンクリート表層内部で撥水遮水層を形成し、コンクリートの劣化要因である塩害・凍害抑止・中性化抑止・雨水等による酸性化を抑制し、長期間吸水防止をします。
塗膜のように表面に造膜をしないので、膨れや剥離などは生じません。
一般社団法人 日本建築総合試験所
表面含侵材試験方法 JSCE-K571-2005
※塗布量 0.24ml/㎡ 0.19368㎏/㎡
外観 | 含侵深さ mm |
透水 ml |
吸水 % |
透湿度 g |
中性化 mm |
塩化物イオン 浸透深さ mm |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
未塗布試験体 | - | - | 9.82 | 1.7 | 0.30 | 6.9 | 12.5 |
塗布試験体 | 変化なし | 2.1 | 0.62 | 0.2 | 0.32 | 5.6 | 1 |
向上率 % | - | - | 94 | 88 | 7 | 19 | 92 |
A工法は、標準塗布量による基準となる工法です。
住宅、マンションなどの建築物のコンクリートの壁や基礎、コンクリート土木構造物などに最適です。
道南地区生コンクリート協同組合連合会コンクリート技術センター
RC-4 コンクリートによる JSCE-K571-2010 準拠試験
※塗布量 0.48ml/㎡ 0.38736㎏/㎡
外観 | 含侵深さ mm |
透水 ml |
吸水 % |
透湿度 g |
中性化 mm |
塩化物イオン 浸透深さ mm |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
未塗布試験体 | - | - | - | - | - | - | 15 |
塗布試験体 | 僅かに変色 | 6.1 | - | - | - | - | 0 |
向上率 % | - | - | - | - | - | - | 100 |
B工法は、塗布量を基準塗布量より、多く塗布することにより、より劣化要因の侵入を防ぐ工法です。
海辺近くなどの塩化物飛来する地域のコンクリート構造物への塩害防止、寒冷地での塩化カルシウムを凍結防止として使用する地域のコンクリート構造物に最適です。
主成分 | シラン・シロキサン化合物 |
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荷姿 | 18ℓ缶 |
容量 | 16ℓ / 12.91kg |
外観 | 無色透明 |
状態 | 溶剤 |